【ETF(上場投資信託)とは?仕組みやメリット・デメリットを徹底解説】
**ETF(上場投資信託)**は、近年多くの投資家に注目されている金融商品です。本記事では、ETFの基本から、投資信託との違い、具体的なメリット・デメリットまでをわかりやすく解説します。さらに、ETFの種類や新NISAとの相性についても詳しく説明します。
ETF(上場投資信託)とは?
ETFとは、Exchange Traded Fundの略で、取引所で売買される投資信託のことです。日本語では「上場投資信託」と呼ばれています。
ETFの特徴
• リアルタイム取引が可能
株式と同様、取引所が開いている時間帯にリアルタイムで売買が可能。
• 指数に連動する運用
日経平均株価やS&P500などの指数に連動する商品が多い。
• 幅広い投資対象
国内外の株式、債券、REIT(不動産投資信託)、コモディティ(商品)など多岐にわたる。
ETFと投資信託の違い
項目 ETF 投資信託
取引場所 証券取引所(リアルタイム取引) 証券会社や銀行(1日1回基準価額で取引)
価格の決定方法 市場価格で需給により変動 基準価額(1日1回算出)
手数料 売買手数料が必要(証券会社による) 販売手数料や信託報酬が発生
分配金の再投資 自動再投資なし 再投資が可能(設定により)
商品の種類 限られている 豊富な種類がある
ETFの種類と特徴
主なETFの種類
1. 国内株式ETF
日経平均株価やTOPIXに連動する商品、高配当株や業種別ETFもあり。
• 例:日経225 ETF、TOPIX ETF
2. 外国株式ETF
米国株や新興国株式に投資。為替ヘッジ付き商品も選択可能。
• 例:S&P500 ETF、MSCIエマージングETF
3. 債券ETF
国内外の債券市場を対象。分散投資や為替ヘッジ機能付きも。
• 例:米国債ETF
4. REIT ETF
国内外の不動産に投資。高配当利回りが魅力。
• 例:J-REIT ETF
5. コモディティETF
金や原油など商品指数に連動。株式・債券とは異なる値動きが特徴。
• 例:金ETF、原油ETF
6. レバレッジ型・インバース型ETF
• レバレッジ型:指数の値動きを倍化。短期売買向け。
• インバース型:指数の逆の動きを狙う。下落局面で利益を得る商品。
ETFのメリットとデメリット
メリット
1. 手軽な分散投資
1つのETFで複数銘柄に分散投資可能。リスク軽減につながる。
2. 低コスト
一般的な投資信託と比べて保有コスト(信託報酬)が低い。
3. リアルタイム取引が可能
市場が開いている時間であれば、指値注文や成行注文で好きな価格で取引可能。
4. 透明性が高い
保有する銘柄が公開されており、運用内容がわかりやすい。
デメリット
1. 分配金の自動再投資ができない
分配金を受け取るたびに手動で再投資が必要。
2. 価格乖離のリスク
市場価格と基準価額に乖離が生じる場合があり、割高・割安で取引してしまう可能性がある。
3. 取引手数料が必要
売買時に証券会社の手数料が発生する。
ETFとNISA(少額投資非課税制度)の活用
ETFと新NISAの相性
• 成長投資枠での活用がおすすめ。
S&P500や高配当ETFなど幅広い商品に投資可能。
• 配当金が非課税で受け取れるため、高配当株ETFとの相性が良い。
新NISA活用のポイント
• つみたて投資枠では長期投資に適したETFや投資信託を選ぶ。
• 成長投資枠では短期的な価格変動を狙うETFに投資可能。
ETFの始め方
購入方法
1. 証券会社で口座を開設
多くの証券会社で国内外のETFを購入可能。
2. 売買手法を選択
• 指値注文:価格を指定して購入。
• 成行注文:価格を指定せず数量のみ指定。
3. 最低購入金額を確認
数千円から数万円で購入できる銘柄も。
取引時間
• 東京証券取引所:平日9:00~15:30
• 米国ETF:米国市場の取引時間(日本時間22:30~翌5:00)
まとめ:ETFは初心者にもおすすめの投資商品
ETFは、手軽な分散投資、低コスト、リアルタイム取引が魅力の投資商品です。初心者でも比較的始めやすい一方で、価格乖離や再投資の手間といった注意点もあります。新NISAを活用することで、さらに効率的な運用が可能です。
投資の第一歩として、ETFを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?まずは、証券口座を開設して、自分に合ったETFを探してみましょう。