交通事故に遭ったらどうする?物損事故と人身事故の違いと選び方
交通事故に遭遇した際、どのように対応すればよいか悩むことがあるかもしれません。特に、人身事故にするか、物損事故にするかは大きな選択です。本記事では、これらの違いや、どちらを選ぶべきかについて詳しく解説します。
1. 人身事故と物損事故の違い
人身事故は、交通事故で人が怪我をしたり死亡した場合に適用されるもので、警察の調査が入り、医療費や慰謝料が請求できる対象となります。一方、物損事故は物の損傷のみの場合に適用され、治療費や慰謝料は請求できません。
種類 適用される保険 請求できるもの 行政処分
人身事故 自賠責保険 医療費、慰謝料、後遺障害補償 あり
物損事故 任意保険 修理費用など なし
2. 人身事故扱いにするメリットとデメリット
メリット
• 適切な損害賠償が受けられる:物損事故ではなく人身事故にすることで、治療費や慰謝料、後遺障害補償などが受けられます。
• 後遺障害等級の認定が通りやすい:物損事故では後遺症が残っても「大したことはなかった」と見なされるリスクがあります。
デメリット
• 被害者にも過失があった場合、行政処分を受ける可能性があります。
• 加害者とのトラブルになる場合があり、ストレスを感じることも。
3. 物損事故から人身事故への切り替え方
事故後、怪我が発覚した場合でも、以下の手順で人身事故に切り替えることが可能です。
1. 病院で診断書をもらう
怪我の証明となる診断書を取得します。
2. 保険会社へ連絡
加害者と被害者の保険会社に連絡し、切り替えの意図を伝えます。
3. 警察署で切り替え手続き
診断書を持参し、警察で手続きを行います。必要に応じて実況見分が再度行われます。
4. 人身事故への切り替えが認められる期限
物損事故から人身事故への切り替えは、事故後10日以内が目安です。それ以上経過してしまうと、事故との因果関係が曖昧になり、認められない可能性が高まります。
5. まとめ
交通事故に遭った際、人身事故として届け出る方が被害者にとって有利なケースが多いです。後から身体に痛みが出る可能性もあるため、加害者からのお願いやその場で痛みを感じない場合でも、慎重に対応しましょう。
もし不安がある場合は、交通事故に詳しい弁護士に相談し、適切な対応を進めることをお勧めします。